Value-Domainで取得した独自ドメインをEC2に割り当てる手順を初心者向けに解説
想定読者
- Value-Domainで独自ドメインを取得した人
- AWS EC2でWebサーバーを動かしている人
- 独自ドメインでEC2にアクセスできるようにしたい初心者
- DNS設定やAレコードの意味がまだあいまいな人
所要時間
30分〜1時間程度
DNS反映待ちを含めると、もう少しかかる場合があります。
導入
EC2でWebサーバーを立てたあと、最初はEC2のパブリックIPアドレスでアクセスしていました。
ただ、IPアドレスのままだと覚えにくく、公開用としても見た目がよくありません。そこで、Value-Domainで取得した独自ドメインをEC2に割り当てて、ドメイン名でアクセスできるようにしてみました。
実際にやってみると、作業自体はそこまで難しくありませんでしたが、どこに何を設定すればいいのかが最初は分かりづらいと感じました。特に、DNSレコードの設定先と、EC2のIPアドレスを固定しておく必要性は初心者がつまずきやすいポイントです。
この記事では、Value-Domainで取得したドメインをEC2に向けるところまでを、省略せず順番にまとめます。
この記事でできること
- Value-Domainで取得した独自ドメインをEC2に向けられる
example.comやwww.example.comでEC2へアクセスできる- DNS設定で最低限必要な内容が分かる
- 初心者がつまずきやすい点を事前に避けられる
前提条件
以下の状態を前提にしています。
- Value-Domainで独自ドメインを取得済み
- AWSアカウントを持っている
- EC2インスタンスを作成済み
- EC2にWebサーバー(NginxやApacheなど)が入っている
もしくは、少なくとも80番ポートで何か返せる状態 - EC2のセキュリティグループで以下を許可済み
- SSH(22)※必要に応じて
- HTTP(80)
- HTTPS(443)※後でSSL化する場合
- できればElastic IPを取得してEC2に関連付け済み
補足:Elastic IPとは
Elastic IPは、AWSで使える固定のグローバルIPアドレスです。
通常のパブリックIPは、EC2の再起動や停止・起動で変わることがあります。独自ドメインを割り当てる場合は、IPが変わると名前解決先がずれてしまうため、固定IPを使うのが安全です。
全体の流れ
- EC2に固定IP(Elastic IP)を割り当てる
- Value-DomainのDNS設定画面を開く
- ドメインのAレコードをEC2のIPアドレスへ向ける
- 必要なら
www用のレコードも追加する - DNS反映を待つ
- ブラウザで独自ドメインにアクセスして確認する
手順
ステップ1:EC2にElastic IPを割り当てる
なぜやるか
独自ドメインは、DNSで「このドメインはこのIPアドレスへアクセスしてください」と紐付けます。
そのため、紐付け先のIPアドレスが変わらないようにする必要があります。
AWSマネジメントコンソールでの操作
- AWSマネジメントコンソールにログインします
- 検索欄で
EC2を開きます - 左メニューから Elastic IP をクリックします
- Elastic IPアドレスを割り当てる をクリックします
- 特に変更がなければ、そのまま割り当てます
- 作成されたElastic IPを選択します
- アクション → Elastic IPアドレスを関連付ける をクリックします
- 関連付け先として、対象のEC2インスタンスを選択します
- 関連付けを実行します
確認ポイント
- Elastic IPがEC2インスタンスに関連付けられていること
- そのIPアドレスでブラウザからEC2にアクセスできること
詰まりやすいポイント
- すでにEC2に表示されているパブリックIPをそのまま使いたくなりますが、固定ではない場合があります
- 独自ドメインを設定したあとにIPが変わると、アクセスできなくなります
- 初回は「とりあえず見えているIPでいいか」と思いやすいですが、ここで固定しておくほうが後が楽です
ステップ2:EC2側でWebサーバーが応答しているか確認する
なぜやるか
DNS設定が正しくても、EC2側でWebサーバーが動いていなければブラウザでは表示されません。
先にIPアドレスでアクセスできることを確認しておくと、あとで原因切り分けがしやすくなります。
確認方法
ブラウザで以下にアクセスします。
http://Elastic IPアドレス
たとえばElastic IPが 54.123.45.67 なら、以下です。
http://54.123.45.67
成功状態
- Nginxの初期画面
- Apacheの初期画面
- 自分で配置したWebページ
のいずれかが表示されればOKです。
表示されない場合の確認
- EC2のセキュリティグループでHTTP(80)が許可されているか
- NginxやApacheが起動しているか
- OS内のファイアウォール設定でブロックしていないか
例:Nginxの状態確認
EC2へSSH接続して、以下を実行します。
sudo systemctl status nginx
起動していなければ、以下で起動します。
sudo systemctl start nginx
自動起動も設定する場合は以下です。
sudo systemctl enable nginx
ステップ3:Value-DomainのDNS設定画面を開く
なぜやるか
ドメイン名とEC2のIPアドレスを紐付ける設定は、ドメイン管理側のDNS画面で行います。
今回はValue-Domainでドメインを取得しているため、基本的にはValue-Domain側でDNSレコードを設定します。
操作手順
- Value-Domainにログインします
- 管理画面から対象ドメインを選択します
- DNS設定 または DNSレコード設定 に進みます
- 対象ドメインのDNS編集画面を開きます
詰まりやすいポイント
- 「ネームサーバー設定」と「DNSレコード設定」が別になっていることがあります
- 今回やりたいのは、基本的にDNSレコードの設定です
- もしネームサーバーを他社サービスに向けている場合は、Value-Domain側でレコードを追加しても効かないことがあります
先に確認したいこと
- ドメインのネームサーバーがValue-Domain標準のDNSを使っているか
- もしRoute 53など別のDNSサービスを使っているなら、設定先はそちらになります
ステップ4:ルートドメインのAレコードを設定する
なぜやるか
Aレコードは、ドメイン名をIPv4アドレスへ紐付ける設定です。
これを使って、独自ドメインをEC2のElastic IPへ向けます。
設定例
たとえば以下のようなケースを想定します。
- ドメイン:
example.com - EC2のElastic IP:
54.123.45.67
DNSレコードには、概ね次のような内容を登録します。
| 項目 | 設定例 |
|---|---|
| ホスト名 | 空欄 または @ |
| 種別 | A |
| 値 | 54.123.45.67 |
| TTL | 3600 など既定値 |
実際に設定する内容のイメージ
example.com→54.123.45.67
補足
Value-Domainの画面では、入力形式が少し独特な場合があります。
その場合でも、本質は同じで、ルートドメインをAレコードでEC2の固定IPへ向ける設定になっていればOKです。
詰まりやすいポイント
- ホスト名に何を入れるか迷いやすいです
- ルートドメインの場合は、空欄・
@・ドメイン名そのもの、のいずれかを使う画面があります - 画面の表示形式が違っても、最終的に
example.com → Elastic IPになれば問題ありません
ステップ5:wwwサブドメインの設定を追加する
なぜやるか
example.com だけでなく、www.example.com でもアクセスできるようにしておくと親切です。
どちらでアクセスしても同じサイトを表示したいケースが多いためです。
設定方法その1:Aレコードで直接向ける
以下のように www をAレコードで同じIPへ向けます。
| 項目 | 設定例 |
|---|---|
| ホスト名 | www |
| 種別 | A |
| 値 | 54.123.45.67 |
設定方法その2:CNAMEでルートドメインへ向ける
以下のように、www をルートドメインへ向ける方法もあります。
| 項目 | 設定例 |
|---|---|
| ホスト名 | www |
| 種別 | CNAME |
| 値 | example.com |
初心者向けのおすすめ
最初は分かりやすさ重視で、www もAレコードで同じElastic IPへ向ける方法でも十分です。
詰まりやすいポイント
example.comは開けるのにwww.example.comは開けない、という状態が起きやすいです- ルートドメインだけ設定して満足しがちですが、
wwwも使いたいなら別途設定が必要です
ステップ6:DNS反映を待つ
なぜやるか
DNS設定は、保存した瞬間に世界中へ即反映されるわけではありません。
反映まで少し時間がかかります。
目安
- 数分で反映されることもある
- 長いと数時間かかることもある
確認コマンド
手元のPCやサーバーから以下で確認できます。
nslookup example.com
または
dig example.com
成功例
返ってくるIPアドレスが、EC2のElastic IPと一致していればOKです。
詰まりやすいポイント
- 設定直後にアクセスしても、まだ古い情報が残っていることがあります
- ブラウザのキャッシュやDNSキャッシュの影響で、すぐに結果が変わらない場合があります
- 設定ミスなのか、反映待ちなのかが分からず不安になりやすいです
実際、自分も「設定が間違っているのかも」と思いましたが、少し待ったら反映された、というのはよくあります。
ステップ7:独自ドメインでアクセス確認をする
なぜやるか
最後に、実際にドメインでサイトが表示されるか確認します。
確認URL
http://example.com
必要に応じてこちらも確認します。
http://www.example.com
成功状態
- EC2上のWebページが表示される
- IPアドレスではなく独自ドメインでアクセスできる
まだ表示されない場合
以下を順番に確認すると原因を切り分けやすいです。
- AレコードのIPがElastic IPになっているか
- EC2のセキュリティグループで80番ポートが開いているか
- Webサーバーが起動しているか
- ネームサーバーがValue-DomainのDNSになっているか
- DNS反映待ちではないか
実行結果(成功状態)
以下の状態になれば成功です。
example.comでEC2上のWebサーバーにアクセスできるwww.example.comでも同じくアクセスできるnslookupやdigの結果がElastic IPを返す- EC2のIPアドレスではなく、独自ドメインでWebサイトを公開できる
よくあるエラーと対処法
1. ドメインにアクセスしても開けない
原因
- DNSがまだ反映されていない
- AレコードのIPアドレスが間違っている
- EC2側でHTTP通信が許可されていない
対処法
- 数分〜数時間待つ
- DNSレコードを見直す
- セキュリティグループで80番ポートを開放する
2. IPアドレスでは開けるのに、ドメインでは開けない
原因
- DNS設定ミス
- ネームサーバーが別の場所を向いている
- ルートドメインや
wwwの設定漏れ
対処法
nslookup example.comでIPを確認する- Value-Domainのネームサーバー設定を確認する
example.comとwww.example.comの両方のレコードを見直す
3. 一時的に開いたのに、あとでアクセスできなくなった
原因
- EC2のパブリックIPが変わった
- Elastic IPを使っていなかった
対処法
- Elastic IPを取得してEC2に関連付ける
- DNSレコードを新しい固定IPへ更新する
これは初心者がかなりハマりやすいポイントです。
一度つながったあとに急に見えなくなると混乱しますが、原因がIP変更ならDNS側を直せば解決できます。
4. www ありでは開けるが、なしでは開けない
原因
- ルートドメイン側のAレコードが未設定
対処法
example.com用のAレコードを追加する
5. 403 Forbidden や 502 Bad Gateway が出る
原因
- これはDNSではなく、EC2内のWebサーバー設定が原因のことが多いです
対処法
- NginxやApacheの設定ファイルを確認する
- アプリケーションの起動状態を確認する
- ログを確認する
Nginxのログ確認例:
sudo tail -f /var/log/nginx/error.log
まとめ
Value-Domainで取得した独自ドメインをEC2に割り当てる作業は、流れを整理するとそこまで難しくありません。
今回やることは大きく分けて、
- EC2に固定IPを用意する
- Value-DomainでAレコードを設定する
- DNS反映後に独自ドメインで確認する
この3つです。
実際にやってみると、つまずきやすいのはコマンドそのものより、DNSをどこで設定するのかと、IPアドレスを固定しないまま進めてしまうことでした。
特に初心者のうちは、EC2の表示IPがそのままずっと使えるように見えてしまうので、Elastic IPを使う意識はかなり大事だと感じました。
独自ドメインでアクセスできるようになると、Webサイトらしさが一気に出てきます。次のステップとしては、Let’s EncryptでSSL化してHTTPS対応するところまで進めると、より実運用に近い構成になります。

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